次回作も楽しい、
本日28日は、十五夜。古くからの風習にならって、ススキを飾りお供え物をし「月見」を楽しむ方も居るのではないかな?月と云えば、日本では昔から月を愛でる習慣があるようだが欧州では、満月は人の心を乱し狂わせるもの、という認識があるようだ。狼男が満月を見て変身すると云うのは、その典型的な例で、月を眺めて楽しむという気分には、仲々どうして。。。
矢口史靖監督の第一印象は、良く色んなところで語られている。
穏やかな表情とは逆に、その目は何か面白い事を見つけ出してやろうと云う好奇心と、輝きに満ちあふれ、まるで少年のよう。
…概してそんな感じが多勢だ。
「ウォーターボーイズ」の矢口監督。
手懸けた新作「スウィングガールズ」が、今月11日より公開されている。
ボーイズのシンクロを描いた監督の事、今度は女の子編を狙ったのかと思いきや、実は意外にもそうではない。
「ビッグバンドジャズがある、とある高校を取材させてもらう。セーラー服、おかっぱ頭、真っ赤な頬っぺ、それにジャズ。その変身する様が、カッコ良くて、これだ!って思ったのがきっかけ」
その高校とは、兵庫県にある高砂高校の事。それから各地で取材を重ね、監督流のオリジナルストーリーへと成長していく。
主演は、オーディションで選ばれた関西出身の上野樹里さん。
オーディションの時に、監督から「さようなら」って言われて、もうダメかと思ったと、その時のことを振り返る上野さん。監督曰く、「彼女は、自然体で芝居をさせても型にハマらない。ハチャメチャ加減が主人公にピッタリで、会ったその日に彼女に決めた」と。
上野さんは「えぇー、全然知らなかった」と驚き顔、スラーリと伸びた長身に、透明感漂う白い肌、愛くるしい笑顔は、主人公・鈴木友子そのものだと誰もが納得。又、話し出すとかなりの天然キャラのようだ。そのギャップと場を和ませる不思議な魅力に、思わず惹きこまれてしまう、と関係者談。
そんな彼女が演じる破天荒な女子高生・鈴木知子を中心に、ジャズに魅了された乙女たちの青春が清々しく描かれている。劇中の演奏シーンは全て出演している本人達が体当たりでこなしているというのは、圧巻そのもの。撮影では合宿で猛練習、合宿での苦労話等を聞くと「楽しかったですよ」、と余裕の表情で駆けていく。
真冬の東北ロケでは、暖房のない2両編成の鈍行列車を借り切っての撮影。「カイロを体中に貼って、山形弁で替え歌を歌って乗り切った」と。
監督は「現場に勝手に「かまくら」を作って記念写真を撮ったり、雪合戦を始めちゃったりでもう大変、修学旅行が延々と続いたって感じですね」と苦笑しながらも、彼女達のエネルギッシュな若さが物語を支える確かな核となった事に、かなりの手応えを感じているのは、鑑賞者のそれぞれの弁ではないかと。
監督は「絵コンテは俳優達に、一切見せなかった」とか、「見せてしまうと、例えばその画面に映ってないと感じた子たちのテンションが落ちてしまうから、必要だからそこに居、だからアドリブも全然OKだった」と。続けて「音楽映画として、音楽がどう登場人物達に、絡んでいくのか、見終わった後に思わず楽器を手にしたくなる映画を目指した」と監督。
そんな監督こそ、ジャズにハマッた第1号。
今では週1回練習に通い、その腕前もかなりのものらしい。誰もがハマッてしまう、型にハマらない映画の誕生そのものだ。
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